2月の演奏スケジュール

2014/01/25 at 15:34
14/02 jet piano

2月のスケジュール  (前月→)
1(土)
カモメ(関内)045-662-5357
Brazilian night w/向井滋春(tb)城戸ユカ(fl)佐藤慎一(b)守新治(ds)
6(木)
セロニアス  (東中野)  03-3365-0572
w/続木Brothers+辻邦博(g,vo)
7(金)
Ko-Ko  (渋谷)  03-3463-8226
w/大友義雄(as)桜井郁男(b)藤井学(ds)
10(月)
P’s Bar  (池袋)  03-5391-3365
w/吉野ミユキ(as)矢野伸行(b)
11(火・祝)
Sometime  (吉祥寺)  0422-21-6336
“Happy Valentine Special”
Soulful night w/H.H.C.B. / 
ウォーネル・ジョーンズ(vo,e-b)後藤輝夫(sax)
西山”HANK”史翁(g)コモブチ樹一郎(e-b)鶴谷智生(ds)
13(木)
ケイ(赤坂)03-3586-5151
w/池の本和美(vo)清水ちえ(vo)仲石裕介(b)
15(土)
マンハッタン  (阿佐ヶ谷)  03-3336-7961
w/吉野ミユキ(as)矢野伸行(b)正清泉(ds)
18(火)
ファースト  (横浜日ノ出町)  045-251-2943
w/太田恵資(vln)+続木Brothers
20(木)
P’s Bar  (池袋)  03-5391-3365
w/続木Brothers+辻邦博(g,vo)
22(土)
Nica’s  (町田)  042-729-8048
w/向井滋春(tb)山下弘治(b)海野俊輔(ds)
24(月)
ケイ(赤坂)03-3586-5151
Jam sesion host w/鈴木洋一(g)岩崎悠太(b) (MC 2,000円)
25(火)
16:30
北社会保障病院 1F ロビー  (赤羽) 03-5963-3311
w/高瀬龍一(tp)古西忠哲(b) (無料)
27(木)
よいどれ伯爵  (関内)  045-261-0272
w/渡辺明日香(vo)
28(金)
ケイ(赤坂)03-3586-5151
w/おぬきのりこ(vo)らいらかおる(vo)中村裕希(b)

アバド逝く

2014/01/22 at 13:35

アバド逝く指揮者クラウディオ・アバドが80年の生涯を閉じました。アバドは私が大きな影響を受けた音楽家の一人です。彼の音楽を聴くと、常に、音楽の持つ二面性、つまり主観面と客観面について考えさせられます。彼にはこの両面において特別に優れた洞察力があり、音楽それ自体に、自然に表現させることをとりわけ大切にした人だと思います。どんな曲も、スコアの隅々まで精緻で明晰。しかし、「情念」については大変慎重で、それが突出しないよう細心の注意を払っているように思われます。つまり、主観が突出することで客観性が損なわれる事を回避し、その代り、瑞々しい音楽的感興が立ち上がることをことのほか大切にしたように思います。(「情念」に慎重だったことは、彼への評価を二分する原因の一つだと思います。)

客観面において、彼のロンドン・シンフォニーとのラヴェルの録音はとりわけ勉強になりました。モーリス・ラヴェルの音楽は、詩的、内的な側面を大切にしたドビュッシーとは対比的に、むしろ、音楽の客観的、外的側面を重視し、もの凄くスタイリッシュな美学に抜かれています。(構造の作りは印象派というより、古典的でさえあります。)ラヴェルの美意識に対するアバドのずば抜けた洞察力が光り、見事にラヴェル世界を瑞々しく立ち上げています。個人的には、アバド以上にラヴェルと相性のいい指揮者はおらず、恐らく、アバドの演奏を天国のラヴェル本人が聴いて、舌を巻いてるんじゃないかと思う程です。

例えば、ラヴェル後期の作品「ラ・ヴァルス」の録音。この曲の内包する「狂気」、「危なさ」を見通し、それをアバド以上に緻密に表現し切った演奏に出会った事がありません。しかも、表面上は優雅でスタイリッシュ。この曲は冒頭から不穏な空気があるのですが、曲が進むにつれ、危なさがたちこめ、だんだん音楽の端々がねじが緩むように狂い始めます。やがて収拾がつかなくなり、狂おしく熱をおび、最後は狂気の沙汰。その頂点であっという間に曲が終わります。聴き手は「ええっ?」と唖然とさせられます。アバド表現の素晴らしいところは、その狂っていく様が「官能的」であること。彼の血がイタリア人であることと、官能的であることとは無縁ではないと思います。

「官能的」という事に関しても、私はアバドの演奏から大きな影響を受けました。私は、この世界で最も官能的な音楽を書いた作曲家は、アルバン・ベルクだと思っています。死への意識と隣り合わせのような音楽で、前出の「ラ・ヴァルス」よりもっと危ない感覚を呼び起こされますが、同時にこの上なく美しく、ベルクの凄まじい美意識に抜かれています。特に最晩年の作品には死への指向が濃く、「ルル」は「冥府への沈降」、ヴァイオリン協奏曲は「天上への昇華」と、とても対照的。アバドは、ベルクのオーケストラ作品集を若い頃ロンドン・シンフォニーと、歳をとってからウィーン・フィルと録音しており、同じ曲が多数重なっているので、聴き比べると大変興味深いです。若い方はベルクの難解で超複雑なスコアを、透かし彫りを見るように精緻明晰な演奏。歳をとってからの方は、心の奥深く、ほの暗い心理の襞に分け入っていくような、怖い感覚があって、ぞっとするような官能の美があります。 私はチキンシャック時代の最後期、ベルクの音楽に惹かれ、夢中で、朝から晩まで様々な演奏家によるベルク作品を聴きあさっていた時期がありました。一番心に迫り、何度も繰り返し聴いたのは、アバドのウィーン・フィルとの録音でした。前出のヴァイオリン協奏曲は、アバドのはLive録音しかなく、この出来がもひとつなのが残念です。(ムターとウィーン・フィルとの演奏を遺して欲しかった。)

話は変わりますが、ジャズの世界で官能的であることを意識しているミュージシャンはあまり多くないように思います。ウエィン・ショーターとハービー・ハンコックは数少ないその二人。例えば「ネフェルティティ」という曲を聴くと、とても官能的なものを感じます。個人的には、この二人はベルクの音楽を聴き込んだ時期があったに違いない?と勝手に想像しています。実は、私がショーターのこの時代の曲を好んで演奏するのは、私なりの「官能性」へのチャレンジでもあるのです。

私は、1800年代の終りから1900年代初め、いわゆる「近代」に惹かれるところがあり、もしタイムマシンがあったら行ってみたいのが、ベルクのいたウィーンとラヴェルのいたパリ。方や、バッハ時代からの古典的な伝統が最後の絢爛なあだ花を咲かせるウィーン。方や、全ての制約から自由を得、軽やかに未知の領域に飛翔するパリ。ロゴスと客観、形式を重んじ、理想を希求する古典的世界観の有終の美と、感覚と主観、心象を重んじ、自由を希求する近代の幕開けがこの二つの都市に集約、象徴されています。私が惹かれるのは、このどちらにもホントにぶっ飛んだところがあるからです。この時代のパリとウィーンにはとんでもないものが溢れていて、まさに晴天の霹靂オンパレード。その事に目を開かせてくれた上、それらの感覚、気風、香りに私を誘ってくれた一人が、アバドでした。

アバドの演奏や人柄は、自分をこれ見よがしに前面に出さないこともあり、一見「ユニーク」だとか、「個性的」の部類に入るようには見えません。しかし、同時に今まで存在する指揮者のどんなカテゴリーに分類することも難しく、一般には賛否、好き嫌いが、分かれるようです。 私にの目には、ワンアンドオンリー、稀代の知性、感性の持ち主に思えます。アバドの演奏を聴いて、驚きとともに「音楽って、こんなことも表現できるんだ。」と、気付かされることの多かったこと!

人間は常に未熟です。そして無知のなかで生きています。私は自分で可能な限り、音楽や文化、そして人間という存在について考えてきたという自負があります。ーーークラウディオ・アバド
 
一度もお会いしたことがないのですが、アバドさんには感謝の気持ちいっぱい。ご冥福をお祈りします。

フアン・ペン/チェンマイ

2014/01/15 at 18:39

huen phen1二泊三日のチェンマイ滞在中に、夜とお昼、2度も食べに行ったのが「フアン・ペン」。北部タイ料理のお店で、バンコクのココナツミルクを使った濃厚な味付けとは違い、シャープですっきりした印象です。山の幸が中心ですが、野菜もたっぷり。チェンマイで食べたベストのお店で、個人的にはすごく口に合いました。お昼は地元の人達もおしかける「美味しい地元食堂」。建物の通りに面したところでいただきます。夜は建物の右端、門のある入口から石畳を進むと、奥まったところに、夜のみ使われるレストランが現われます。内装も民族色豊かでムーディー。メニュー内容も宮廷料理等、「ハレ」の料理に変わります。けれど、そんなに高くはなく、コスト・パーフォーマンス抜群。お昼と夜で顔の変わるお店で、面白い! そしてどちらもホントに美味。
huen phen6

Huen Phen / フアンペン/ร้านอาหารเฮือนเพ็ญ
112 Ratchamankha Road
(昼)AM 8:30〜15:00 Tel : 053-814-548
(夜)PM 17:00〜22:00 Tel : 053-277-103

1月の演奏スケジュール

2013/12/26 at 02:16

14/01-Pianoman

1月のスケジュール(前月→
10(金)
ケイ(赤坂)03-3586-5151
w/正木まどか(vo)沖田陽向子(vo)
吉木稔(b)
16(木)
パール・バー  (新宿)  03-3354-7577
w/ちゅうまけいこ(vo)
20(月)
オルガンジャズ倶楽部  (沼袋)  03-3388-2040
w/続木Brothers+辻邦博(g,vo)
21(火)
Lady Day (練馬春日町)03-3998-0660
w/八月薫子(vo)
23(木)
ケイ(赤坂)03-3586-5151
w/中村真弓(vo)樋口睦夫(vo)竹内秀夫(b)
24(金)
アリエス(御徒 町)03-3831-0523
w/マイク黒宮(vo)Nao(vo)風早龍也(b)村田憲一郎(ds)
27(月)
ジャズ・イズ (関内)045-681-5415
w/向井滋春(tb)仲石祐介(b)
29(水)
Sometime  (吉祥寺)  0422-21-6336
megasameta Quartet/池田篤(as)小井政都志(b)久米雅之(ds)
31(金)
カスター  (湯島)  03-3836-1841
w/青島信幸(b)三乗アンナ(vo)

冬至のゆず湯

2013/12/23 at 18:07

13:12ゆず湯 「冬至はゆず湯」という言い伝えがありますね。今日は冬至だったので、ゆず湯にしました。お風呂に買ってきたゆずを放り込むだけですが、風呂が沸くのを待ちながら、嫁と「体にええらしいで‥‥」「へー、そらえーわ。」とか話してると、それだけでのんびりした気分。ぬるめにして、長風呂にしました。 おーっ、香りがいいです! 爽やかな天然アロマ、何だかご機嫌。結構ぬるいのに、しばらくすると、汗がいっぱい吹き出してきました。それと同時に、肌が少しぴりぴりとした感じもあり、ホントに体に効いてるなあと実感しました。一晩中ぽかぽかが続き、朝までぐっすり安眠。

いにしえの智慧、恐るべし!

12月の演奏スケジュール

2013/11/25 at 01:06
Berggipfel

12月のスケジュール(前月→
1(日)
サビエル記念聖堂  (山口市)083-920-1549
Duo w/亀渕友香(vo)
3(火)
サテンドール (六本木)03-3401-3080
w/有桂(vo) 山田壮晃(Ts)&ビッグバンオーケストラ
遠藤光夫(g)杉山泰史(g)大森明(as)飯田久美子(vo)
5(木)
ケイ(赤坂)03-3586-5151
w/申英里(vo)飯田さつき(vo)つのだりゅぅた(b)
6(金)
曼陀羅 2  (吉祥寺)  0422-42-1579
Duo w/豊田勇造(vo,g)
7(土)
そるとぴーなつ  (江古田)  03-3993-3400
Jam session host w/古西忠哲(b)公手徹太郎(ds)
9(月)
セロニアス  (東中野)  03-3365-0572
w/吉野ミユキ(as)矢野伸行(b)
11(水)
ドルフィー  (桜木町)  045-261-4542
w/原幸子(vo)井上淑彦(ts)河原秀夫(b)
13(金)
フランシスカン・チャペル・センター  (六本木)  03-3401-2141
クリスマス・ギフト2013(チャリティー・コンサート)
お問合せ:Voice/03-5489-2550
w/チャリート(vo)&仲間達
14(土)
Blue Moon  (三鷹)  0422-47-1662
Jam session host w/古西忠哲(b)
16(月)
サテンドール (六本木)03-3401-3080
w/市田真理子(vo)佐野亜利亜(vo)野口桂子(vo)浜田ゆき(vo)
成重幸紀(b)田鹿雅裕(ds)小島のり子(fl)
18(水)
G’s Bar  (赤坂)  03-6303-2363
w/
JAY(vo)山本よしたか(e-b)沼直也(ds)
20(金)
シュガーヒル  (草加)  048-927-74898
w/
吉野ミユキ(as)矢野伸行(b)
22(日)
15:00
東京文化会館大ホール  (上野)
亀渕友香&VOJA Christmas Gospel Night 2013
お問合せ:タートル・ミュージック・プラント/03-5302-3781
24(火)
Sometime  (吉祥寺)  0422-21-6336
w/清水秀子(vo)直居隆雄(g)斉藤誠(b)
25(水)
パール・バー  (新宿)  03-3354-7577
w/石川早苗(vo)
27(金)
Lady Day (練馬春日町)03-3998-0660
w/続木Brothers+八月薫子(vo)
28(土)
Bis  (大宮)  048-645-6745
w/
吉野ミユキ(as)矢野伸行(b)正清泉(ds)
30(月)
Sometime  (吉祥寺)  0422-21-6336
megasameta Quartet/山口真文(ts)古野光昭(b)安藤正則(ds)
31(火)
拾得  (京都)  075-841-1691
大晦日ライブ w/豊田勇造(vo,g)&YUZO BAND/筒井ケイメイ(harmonica)
仲豊夫(g)山田晴三(e-b)永見潤(ds) ゲスト羽栗唯明(g)

タイ旅行その4~温もりの古都チェンマイ

2013/10/25 at 14:21

←タイ旅行その3へ

 スコータイからバスに揺られ、チェンマイのバスターミナルに到着。急に「人の世」に帰ってきたようで、そのギャップが面白かったです。魔法が解けて、止まっていた現実が突然動き出したかのような‥‥‥‥。バスを降りた途端、ソンテウ(乗合タクシー)の運ちゃん達に取り囲まれました。振り払っても最後までしつこくついてきた運ちゃんと値切り交渉。押したり引いたりの末、やっと成立。結果的にガイドブックに書いてあった市中への平均運賃。やれやれ‥‥‥。

ソンテウソンテウは荷台が座席

 チェンマイは歴史的に大変古く、13~16世紀にラーンナー王朝の首都として栄えた町。バンコクに次ぐ、タイ第二の都市と言われますが、市内人口は27万人(バンコクは800万人)と、実際はこじんまりした地方都市。王朝時代の城塞都市の名残、堀と城壁の内側は旧市街、その外に新市街地が取り囲んでいます。 旧市街を歩いていてふっと感じたのは、どことなく雰囲気が京都に似ていること。そういえば、東西南北碁盤の目の道路、高い建物がないのも、京都と同じです。どうやら、景観保存のために建築にも制限があるようです。チェンマイも京都も歩けば、社寺に出会い、町のそこここ、ちょっとした佇まいに、歴史の厚みが顔をのぞかせます。

wat chedi luang私のお気に入りワット・チェディ・ルアン

wat umong洞窟寺院ワット・ウモーン、貸しチャリンコで行きました

wat doi suthep山寺ワット・ドイ・ステープへの龍の階段

wat doi suthep2山頂の境内はまたもやキンキラキン!

 スコータイは、かつての都は滅び、遺跡が残るのみ。現代と繋がりが途切れています。しかし、チェンマイや京都は幾多の激動を乗り越え、街と人々の暮しは今も連綿と続いています。古都たる所以ですね。京都生まれの私は、チェンマイに何かしら親近感を感じるとともに、古き良きものが残り、それらを後世に残していく事の大切さを思いました。

「温故知新」という言葉があります。「温」に「たずねる=訪ねる、訊ねる、尋ねる」の読みと意味があって、読み下すと、「ふるきをたずねて、新しきを知る」。歴史や古典、過去の遺産である様々な伝統、芸術、思想や教えに学び、今に通用する新たな視点や発見を得るという意味だそうです。時代、そして洋の東西すら越え、人間存在の根幹に関わる普遍的な真理や真実、智慧を、そこに見出すことが出来るからでしょう。 私事で恐縮ですが、表現に携わる者の端くれですから、私も「ふるきをたずね」ようと、頻繁にクラシックのコンサートや美術館に出掛けます。何百年も昔、ヨーロッパで創作された作品なのに、現代の日本人である私の心に、今、瑞々しい感動が湧き上がります。傑出した作品には、作者個人や、時代や文化、肌の色の違いも超え、同じ人間ゆえ心の底で共感し揺さぶられる、美しさや感興がこもっているのですね。これも根源的普遍。人類の宝というに相応しい創造に、身近に接し、学べるのは大変幸せな事だと有難く思っています。 しかし、これら過去の遺産や英知に宝のような価値があるからといって、守旧、復古、懐古主義に走るのは何の意味もありません。私達が生きて立っていられるのは「今・ここ」だけ。しかも、そこは常に真新しく、前にしか時計の針が進まないのは自明だからです。では、私達が生きる「今・この世界」は?  現代を席巻する資本主義は、過剰に競争スピードが上がり、目先の利益を勝ち取るために、とてもせちがらい社会を作り出しました。一世を風靡したものがあっという間に陳腐化し、台頭する次にすぐ取って代わられる、そんな刹那的世相の中を、人々は駆り立てられるように生きています。押し寄せる変化の波に「乗り遅れる事への恐怖」が根底にあるのではないでしょうか。そんな現代にこそ、時代に左右されない、本質的、普遍的な価値を見通す目を養う必要があると痛感します。「今・ここ」の突先で前を向き、本当に確かで大切なものを見通す智慧の目です。

バンコクでは、現代潮流の波風が押寄せ、旧来のものとせめぎ合い、入り混じり合って、渦のような混沌としたエネルギーを感じましたが、ここチェンマイでは、街も暮しも十分モダナイズされていながら、一転、穏やかで柔らかい時が流れているように感じられました。同じく、京都にもゆったりした空気がありますが、あっちはもっと洗練され、しかも、したたか。東京に象徴される「現代」に意図的に距離を置こうとしているふしすら見受けられます。 調べてみると「温故知新」の「温」にもう一つ別の読み、文字通り「温める」もあるとのこと。京都やチェンマイの住人みんなが、「ふるきをたずねる」のにそれほど熱心とは思えませんが、確かに、昔から受け継がれてきた遺産や伝統を、今もその暮らしのなかに温め続けているように思われます。 古き良きものが、日々の生活に息づいているなら、慌ててそれらを新しいものに取り替える必要などありません。せわしない現代に一歩距離をおく、そんな古都のゆとりが、訪れる人に安らぎを与えるのでしょう。大切にされてきた古いものには、何か温かさが感じられます。正に「温故」のおかげですね。 のんびり歩くチェンマイ旧市街、道すがら、懐かしく、ほっこりした温もりに満たされました。

<タイ旅行 了>

Toru_Cafeえっ?

11月の演奏スケジュール

2013/10/22 at 14:37
piano-sky

11月のスケジュール(前月→
1(金)
そるとぴーなつ  (江古田)  03-3993-3400
w/吉野ミユキ(as)矢野伸行(b)
4(月)
Blue Moods  (水戸)  029-231-8955
megasameta Quartet/高瀬龍一(tp)古野光昭(b)安藤正則(ds)
7(木)
よいどれ伯爵  (関内)  045-261-0272
w/田村英果(vo)
9(土)
コーヒー美学  (学芸大学)  03-3710-1695
w/上西千波(vo)
11(月)
セロニアス  (東中野)  03-3365-0572
w/続木brothers+辻邦博(g,vo)
15(金)
ケイ(赤坂)03-3586-5151
w/MIRANO(vo)坂本亜美(vo)小林航太郎(b) Special guest:稲垣次郎(ts)
16(土)
AG22  (高円寺)  03-3316-3877
Duo! w/吉野ミユキ(as)
19(火)
ファースト  (横浜日ノ出町)  045-251-2943
w/太田恵資(vln)+続木Brothers
20(水)
サムデイ(新橋)03-3536-1777
w/高瀬龍一(tp)伊勢秀一郎(tp)古西忠哲(b)+河村英樹(ts)
21(木)
Sometime  (吉祥寺)  0422-21-6336
故・岡田勉(b)追悼LIVE
w/ 峰厚介(as)秋山一将(g)小杉敏(b)村上寛(ds)鈴木道子(vo)
23(土)
P’s Bar  (池袋)  03-5391-3365
w/続木Brothers+八月薫子(vo)
25(月)
Sometime  (吉祥寺)  0422-21-6336
megasameta Quartet/向井滋春(tb)山下弘治(b)安藤正則(ds)
26(火)
東京倶楽部目黒  (目黒)  03-6417-0166
w/斉田佳子(vo)安カ川大樹(b)+続木Brothers
27(水)
アリエス(御徒 町)03-3831-0523
w/マイク黒宮(vo)テリー橋本(vo)風早龍也(b)村田憲一郎(ds)
28(木)
よいどれ伯爵  (関内)  045-261-0272
w/沖野ゆみ(vo)
29(金)
KO-KO  (渋谷)  03-3463-8226
KO-KO9周年記念Live
w/大友義雄(as)向井滋春(tb)古野光昭(b)藤井学(ds)
30(土)
コンパルホール・1F文化ホール  (大分)  097-538-3700
大分県民芸術文化祭・ゴスペルコンサート
w/亀渕友香(vo)+VOJA

Sometime Since 1975

2013/10/06 at 20:50

9/30(日)、吉祥寺Sometimeにこのお店がオープンした当初出演していたミュージシャン達が集まりました。Sometimeは、故野口伊織さんが作ったお店で、1975年にオープン。ピアノを囲んで立体的な作り、コンクリ打ちっぱなしに鉄骨とレンガが組合わさった内装に、アンティークなテーブルと調度。まるで、ニューヨークかシカゴの地下室ジャズバーにいるような、ユニークでカッコイイこのお店は注目を集め、建築やデザイン雑誌にひっきりなしに取り上げられました。(Sometime店内→) オープン当初は伊織さんの趣味で、あえて「Piano Hall Sometime」と銘打ち、面と向かってジャズを聴かせるのではなく、お酒や会話とジャズが楽しめるお店というソフト路線でした。SOMTIME会話を邪魔しないよう、ドラムを入れず、ピアノ+ベース+ヴォーカルの編成。それぞれの持ち場、5~6人程の若手ミュージシャンが、ハウスメンバーとして、予定が空いている日を繰り合わせて演奏していました。そのうち、若手ミュージシャンのたまり場となり、オフの夜も行けば仲間に会えるし、飛び入りで演奏したりと、毎晩わいわい盛り上がっていました。 当時、私は学生でもないのに、ご縁があって成蹊大学のジャズ研に潜り込み、学生ジャズバンドで腕を磨いていました。吉祥寺は成蹊大のお膝元、Sometimeがオープンして間もなく、このお店のレギュラー・ミュージシャンとなりました。私のプロ活動のスタート時期とも重なります。 以来、お店も、私のジャズ歴も38年! 今ではSometimeは指折りの老舗ジャズ・ライブハウス。私といえば、「ベテラン」と言われる歳に。

いくらジャズ界が狭いと言っても、何か企画がないと、偶然オープン当初のメンバーが集まるなんてことはありません。あの頃のレギュラーの内、佐山雅弘(pf)関根敏行(pf)斉藤クジラ(b)桜井郁雄(b)多田鏡子(vo)清水秀子(vo)という当時の編成2組分のミュージシャンが、ハウスバンドとなり、IMG_0547ミュージシャンだけではなく、店長達、お客さん達に集合の大号令がかかりました。しかし、30余年間は長い!今、どこでどうしてるかも分らない方々も多いのです。結局、ミュージシャンは上記に加え、坂井紅介(b)、そして私という当初メンバーに、大徳俊幸(pf)、吉尾公弘(ds)、斉田佳子(vo)が遊びに来てくれました。(金澤英明(b)津垣博通(pf)は用事で来れなかったみたい。残念!)'13-09-29(Sometime)他に、今は群馬の山の中に住んでいる、初代ベーシスト成田君、元店長のドジョウさん(やはり群馬在住)とマミちゃん(淡路島から)。お客さん達も、懐かしい顔ぶれが揃い、見回すと当時は20代、今は還暦前後の皆さんで客席は大盛況。集まったミュージシャンが入れ替わり立ち替わりで演奏しました。Sometime同窓会また、ミュージシャン席ではお酒と昔話が花盛り。盛り上がって楽しかった。昔の仲間達も、30余年の間に、一人欠け、また一人とシーンから消えていき、この日集まったミュージシャンは、その生き残り。それぞれ、年輪を重ねてこその、聴き応えある素晴らしい演奏でした。みんな、戦友ともいうべき、誇らしくかけがえのない仲間達。 現在は、Sometimeに縁遠くなったメンバーもいますが、デコちゃん、クジラ君、そして、私の3人は今もレギュラーバンド〜月イチのペースで出演しています。ご縁が深いのでしょう、このお店から離れられないんですね。 それだけにここは、ホームグラウンド、自分の音楽的故郷~実家みたいに特別な場所です。

Sayama    ↑会うのは10年ぶりぐらいの佐山(pf)。懐かしい! 彼はピアノのライバルでありながら、とても気が合い、昔はよくつるんでいて、いくつかのバンドで、2キーボードで演奏していました。その彼は今や、某音大の教授さま、とても貫禄がつきました。

10月の演奏スケジュール

2013/09/24 at 21:08

swimmers

10月のスケジュール(前月→
4(金)
ケイ(赤坂)03-3586-5151
w/
大江恵(vo)松井絵美(vo)國分耕一(b) 
8(火)
青山 MANDALA (外苑前)  03-5474-0411
w/candools/(亀渕)友香&チエ+青島信幸(b)
牧原正洋(tp)安藤正則(ds)
10(木)
野毛 ジャンク  (横浜 野毛)  045-242-1433
w/清水秀子(vo) 安藤信二(ds)斎藤誠(b)
17(木)
Sometime  (吉祥寺)  0422-21-6336
w/吉野ミユキ(as)矢野伸行(b)公手徹太郎(ds)
18(金)
P’s Bar  (池袋)  03-5391-3365
w/
吉野ミユキ(as)矢野伸行(b)
19(土)
マンハッタン  (阿佐ヶ谷)  03-3336-7961
w/
吉野ミユキ(as)矢野伸行(b)正清泉(ds)
20(日)
東京倶楽部目黒  (目黒)  03-6417-0166
w/上西千波(vo)岸徹至(b)
22(火)
Lady Day (練馬春日町)03-3998-0660
Duo! w/八月薫子(vo)
24(木)
Sometime  (吉祥寺)  0422-21-6336
w/譜久里ゆかり(vo)高橋佳輝(b)吉尾公弘(ds)
26(土)
シグナス(銀座) 03-3289-0986
w/青島信幸(b)原田佳和(ds)+湊ゆに(vo)Tathumi(vo)
27(日)
Sometime  (吉祥寺)  0422-21-6336
w/清水秀子(vo)斎藤誠(b)関根英雄(ds)
28(月)
Sometime  (吉祥寺)  0422-21-6336
megasameta Quartet/高瀬龍一(tp)古野光昭(b)安藤正則(ds)
30(水)
Meg  (吉祥寺)  0422-21-1421
w/高橋康廣(t安東昇(b)松尾明(ds)
31(木)
スマイル  (浅草)  03-3841-6908
w/辻邦博(g,vo)山田晃路(b)