Sometime Since 1975

2013/10/06 at 20:50

9/30(日)、吉祥寺Sometimeにこのお店がオープンした当初出演していたミュージシャン達が集まりました。Sometimeは、故野口伊織さんが作ったお店で、1975年にオープン。ピアノを囲んで立体的な作り、コンクリ打ちっぱなしに鉄骨とレンガが組合わさった内装に、アンティークなテーブルと調度。まるで、ニューヨークかシカゴの地下室ジャズバーにいるような、ユニークでカッコイイこのお店は注目を集め、建築やデザイン雑誌にひっきりなしに取り上げられました。(Sometime店内→) オープン当初は伊織さんの趣味で、あえて「Piano Hall Sometime」と銘打ち、面と向かってジャズを聴かせるのではなく、お酒や会話とジャズが楽しめるお店というソフト路線でした。SOMTIME会話を邪魔しないよう、ドラムを入れず、ピアノ+ベース+ヴォーカルの編成。それぞれの持ち場、5~6人程の若手ミュージシャンが、ハウスメンバーとして、予定が空いている日を繰り合わせて演奏していました。そのうち、若手ミュージシャンのたまり場となり、オフの夜も行けば仲間に会えるし、飛び入りで演奏したりと、毎晩わいわい盛り上がっていました。 当時、私は学生でもないのに、ご縁があって成蹊大学のジャズ研に潜り込み、学生ジャズバンドで腕を磨いていました。吉祥寺は成蹊大のお膝元、Sometimeがオープンして間もなく、このお店のレギュラー・ミュージシャンとなりました。私のプロ活動のスタート時期とも重なります。 以来、お店も、私のジャズ歴も38年! 今ではSometimeは指折りの老舗ジャズ・ライブハウス。私といえば、「ベテラン」と言われる歳に。

いくらジャズ界が狭いと言っても、何か企画がないと、偶然オープン当初のメンバーが集まるなんてことはありません。あの頃のレギュラーの内、佐山雅弘(pf)関根敏行(pf)斉藤クジラ(b)桜井郁雄(b)多田鏡子(vo)清水秀子(vo)という当時の編成2組分のミュージシャンが、ハウスバンドとなり、IMG_0547ミュージシャンだけではなく、店長達、お客さん達に集合の大号令がかかりました。しかし、30余年間は長い!今、どこでどうしてるかも分らない方々も多いのです。結局、ミュージシャンは上記に加え、坂井紅介(b)、そして私という当初メンバーに、大徳俊幸(pf)、吉尾公弘(ds)、斉田佳子(vo)が遊びに来てくれました。(金澤英明(b)津垣博通(pf)は用事で来れなかったみたい。残念!)'13-09-29(Sometime)他に、今は群馬の山の中に住んでいる、初代ベーシスト成田君、元店長のドジョウさん(やはり群馬在住)とマミちゃん(淡路島から)。お客さん達も、懐かしい顔ぶれが揃い、見回すと当時は20代、今は還暦前後の皆さんで客席は大盛況。集まったミュージシャンが入れ替わり立ち替わりで演奏しました。Sometime同窓会また、ミュージシャン席ではお酒と昔話が花盛り。盛り上がって楽しかった。昔の仲間達も、30余年の間に、一人欠け、また一人とシーンから消えていき、この日集まったミュージシャンは、その生き残り。それぞれ、年輪を重ねてこその、聴き応えある素晴らしい演奏でした。みんな、戦友ともいうべき、誇らしくかけがえのない仲間達。 現在は、Sometimeに縁遠くなったメンバーもいますが、デコちゃん、クジラ君、そして、私の3人は今もレギュラーバンド〜月イチのペースで出演しています。ご縁が深いのでしょう、このお店から離れられないんですね。 それだけにここは、ホームグラウンド、自分の音楽的故郷~実家みたいに特別な場所です。

Sayama    ↑会うのは10年ぶりぐらいの佐山(pf)。懐かしい! 彼はピアノのライバルでありながら、とても気が合い、昔はよくつるんでいて、いくつかのバンドで、2キーボードで演奏していました。その彼は今や、某音大の教授さま、とても貫禄がつきました。